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ローマの休日 (2) 見どころ Roman Holiday

◆ローマの休日 (2) 見どころ Roman Holiday

  1953年 アメリカ映画 (モノクロ)

今なお、ロマンス映画の原点として輝く不朽の名作

◆脚本の妙味

さわやかで軽妙、ユーモラスとペーソスが絶妙にブレンドされた極上のカクテル。
ロマンティック映画を思い出すとき、真っ先に思い浮かぶ傑作。

特殊な環境に住む人と、ごく普通の人が恋に落ちたらどうなるのか、という
シチュエーションは、ロマンス映画にはかかせない定番として存在します。

古くは「うたかたの恋」、比較的新しいところでは、「プリティー・ウーマン」、
「ノッティングヒルの恋人」などもそのシチュエーションの作品です。

「ローマの休日」は、こういったシチュエーションの最上作であり、ラブロマンスの
原点といえる作品なのです。

イアン・マクラレン・ハンター
(後に名脚本家ダルトン・トランボのペンネームだったことが判明する)の
書いた脚本は、まったく無駄がありません。118分と短めのドラマが
テンポよく進んでいくあたりは、まさに脚本の教科書として後々にまで
影響を与えたのです。

(同年のアカデミー最優秀脚本賞を受賞)

◆観光映画としての役割

世界映画史をひもといてみると、第二次大戦後にイタリアは多数の傑出した
映画監督を世に送りました。

ロッセリーニ、デ・シーカ、フェリーニ、ピエトロ・ジェルミなどの名監督達は
それぞれ独特の作風で、イタリア映画界を一気に世界映画の頂点にのし
あげたのです。

これが、ネオ・レアリスモ、イタリアン・リアリズムと呼ばれた潮流でした。

しかし、これら監督の作品に登場するイタリアやローマは、その底辺に
うごめく、貧しい人たちが主役だったこともあり、少なくとも芸術の都、
永遠の都としてのローマではなかったのです。

日本をはじめ全世界に、ローマを永遠の都として初めて紹介したのが、「ローマの休日」
だったのです。

roma-1.jpg
【ポスター用に撮影されたスクーターの二人乗り】

古都ローマの偉大さは、とても、この映画1作で描きつくせるものではありませんでした。
しかし、ローマの名所旧跡をこれほど紹介してくれたのはやはり「ローマの休日」が
最初だったろうと思うのです。

なかでも、ひときわ有名になっのが、アン王女がアイスクリームを食べるシーンでの
スペイン広場でしょう。この映画以降、重要なローマの観光スポットになったのです。

roma-2.jpg
【スペイン広場にてアイスクリームを食べる有名なシーン】

ローマの休日 (3) に続く

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