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卒業 1967年 アメリカ映画

◆卒業

    1967年/アメリカ(カラー)です。

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◆ストーリー

大学を優秀な成績で卒業したベンは、家に戻っても将来のビジョンが
何も見つけられず、虚無的な生活を続けていた。両親が開いた卒業パーティーで
そんな彼を誘惑しようとする、親の友人のロビンソン夫人。

一度はその誘惑を振りきったベンだっだが、彼女の誘惑は強い刺激となってしまい
数日後、今度はベンのほうからデートを申し込んでしまう。こうして2人はその後
しばしばホテルで会うようになるが、ロビンソンの娘エレーヌが学校休みで戻って
から大きくくずれていってしまう。

何も知らない両親の勧めで、初めはいやいやながらエレーヌとつき合ったベンだが
その可憐さ、清純さに次第に彼女を本気で愛するようになってしまう。
しかし、ロビンソン夫人が二人の仲を認めるわけもなく・・

◆見どころ

ラストでの花嫁盗み出しシーンが、当時若者達の大喝采をあびて大ヒットしました。
しかしこのラストを含め映画の内容は、年配者からはちょっと疑問視されています。

新感覚の演出とみずみずしいサイモン&ガーファンクルの音楽で優しくオブラード
されてはいますが、この映画の題材は、両親と年の違わない人妻との不倫そして今度は
その娘との恋愛なのです。こうして文字にするとかなりとんでもない内容であることが
わかります。

この映画が公開された67年、当時は性はまだスキャンダラスなものという考えで
あり、ハリウッド映画がこれほどセックスをあけすけと語り、しかも通常では
考えにくい三角関係に焦点をあてたことはありませんでした。

かって、アメリカ映画の伝統のジャンルであった家庭映画の道徳観、倫理観や
暖かさは、まったく消えうせてしまいシニカルで、ペシミスティックな
冷ややかさでこのロビンソン一家の崩壊を描いています。

舞台演出で修練を積んだマイク・ニコルズ監督の代表作となった作品です。

また、もうひとつ「卒業」が生んだ独創性が音楽の使い方でした。

サイモン&ガーファンクルという人気デュオのすでにレコード化してあった
「サウンド・オブ・サイレンス」「スカボロー・フェア」などに加え
映画用として作られた「ミセス・ロビンソン」などを効果的に使用しています。

当時の映画のなかでも、はっきりとターゲットを若者の感性に絞った戦略で
あり、後の映画サウンドトラックに大きな影響を残しました。

◆気になる役者さんたち

ダスティン・ホフマン・・(ベンジャミン・ブラドック役)

この暗い題材の前半で、笑いを誘う名演をみせた主人公ベン。
卒業といえば、あのラストシーンが有名ですが、彼の真骨頂は
アン・バンクロフトに初めてデートを申し込み、ホテルのフロントで
右往左往するシーンなどの奇妙なおかしさにあります。
ずんぐりむっくりでさほど美男子とも言えない彼は、この後
「真夜中のカーボーイー」で、ニューヨークに巣くうちっぽけな麻薬売人を
演じ、一気に名優として開花していくのです。

また、若き日のリチャード・ドレイファスが後半アパートの住人役で
登場します。気をつけていればすぐにわかりますよ。

当時の話題 以下は

出典: 1967年とは
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

1967年のその他の代表映画    

第40回アカデミー賞

    * 作品賞 - 夜の大捜査線
    * 監督賞 - マイク・ニコルズ(卒業)
    * 主演男優賞 - ロッド・スタイガー(夜の大走査線)
    * 主演女優賞 - キャサリン・ヘプバーン(招かれざる客)

◆主なキャスト・スタッフ

監督:マイク・ニコルズ /脚本:バック・ヘンリー/カルダー・ウィリンガム
原作:チャールズ・ウェップ   
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ポール・サイモン /デイヴ・グルーシン

出演:アン・バンクロフト /ダスティン・ホフマン
   キャサリン・ロス

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